全日本ピアノコンクール

廣瀬葵湖さん

今年度、アマチュア:U30の部で最優秀賞に輝いたのは、廣瀬葵湖(ひろせあいこ)さん。3歳半ごろからピアノ講師の母にピアノを習い始めその後外部の先生に師事し、レッスンを積みました。今回は、先生に勧めていただき、これまで参加した事のない新たなコンクールにチャレンジし経験を積みたいと思い参加したそうです。初めて全国大会で1位をいただけて、念願の最高位だったので心からうれしいと語る廣瀬さんは、今年念願の音楽大学に入学します。そんな廣瀬さんのピアノへの思いについて伺いました。

今度こそは1位をとるくらいの気持ちで挑んだ

廣瀬葵湖さんは、西宮高校音楽科を卒業後、第一志望の音楽大学への入学に向けて勉強をしています。3歳半ごろからピアノ講師の母に習い始め、小学校5年生くらいまで母に。そこから外部の先生についてレッスンを重ねてきました。

廣瀬さんの受賞歴は、下記の通り。

全日本ピアノコンクールアマチュアU30部門第1位、クオリア音楽コンクール高校生部門第2位、京都国際音楽コンクール高校生部門銀賞•大学一般部門銅賞、日本クラシック音楽コンクール高校生部門第4位、兵庫県学生ピアノコンクール金賞、兵庫県高等学校独唱独奏コンクール金賞、フューチャースターズ国際ピアノコンペティション16歳以下第3位•年齢無制限第6位。他受賞。

最初に最高位を取ったのが兵庫県ピアノコンクール。小4で金賞を受賞しましたが、本番の時のことはあまり覚えていないそうですが、コンクールに出る前の下準備・直前とかのレッスンは大変だったと語ってくれました。

今回の出場は、師事する先生に勧めていただき、自分自身でもこれまで参加した事のない新たなコンクールにチャレンジし、経験を積みたいと思い参加しました。ファイナルで最高位ははじめてだったので、今度こそは1位をとるくらいの気持ちで挑んだので結果が出せてうれしかったと、顔をほころばせます。

高校の研修旅行で行ったドイツの風景と

高校の卒業式

殻を破って演奏するために

ふだんは、自分がどう表現したいのか、どうしたらそれが伝わるのかを考えながら練習しているという廣瀬さん。殻を破って演奏する、自分を放出するのが苦手、自分では表現しているつもりでも伝わっていないことが多く、聴いている方に伝わるように、感情を演奏に乗せて、気持ちが伝わるように、オーバー気味に演奏するようにしているという廣瀬さんは、素の部分はシャイなので、殻を破ることを心がけています。

地元、丹波でのコンサート

ピアノの好きなところを伺いました。

ピアノは演奏の幅が広く、1人オーケストラのように演奏がデキます。他の楽器だったら一つの旋律、ピアノは一人で全部やる、そこが楽しいところで、難しいところで、そんな演奏ができるには、10年はかかります。母と車で移動するときも、cdなどを車で聴いていて、耳は育っていたといいます。自分の演奏を録音し、練り上げていくようにしているという廣瀬さん。

そんな廣瀬さんの、音楽の好きなところは、「楽しいとき悲しいとき、音楽を聴くことで、感じることがあります。同じ曲でも、何年かたって弾いたらきづくこともある。感触やイメージが変わってきます」と話してくれました。

苦しかったこともあったといいます。昨年受験に失敗。小学校の時から行きたかった第一志望の音楽大学にどうしても行きたくて浪人し、1年の勉強を経て入学がきまりました。その大学では、指示しているピアノの先生のお姉さんが教えているそうです。その先生を尊敬して、自分も大学で教えてもらいたいと言う理由と、レベルの高い人が集まり、ピアニストとして活動するのが夢なので、レベルの高い人たちと切磋琢磨することができそうだということです。「来年度から大学生となるので、新しい環境で色々な事を吸収して、ピアニストになるための勉学に励みたいです」と笑顔で語ります。

次の目標としては、もっとレベルが高いコンクールにも出てみたいと言う廣瀬さん。「ピアノ部門は全国から集まるので、肩を並べて演奏できるように頑張りたい。次に弾いてみたい曲もたくさんあります。もともとは静かな曲が得意でしたが、高校に入ってから、激しく弾くような曲にもたくさん挑戦しています。楽器と離れる間が長いとつらくなります」といいます。大学では、ピアノが入れられる部屋を探すそうです。

2023、初めてのフルオーケストラとの演奏

コンクールに参加して成長したい

コンクール参加の魅力をお伺いしました。

コンクールは評価をしていただけるので、ふだんの発表会や練習とはちがいます。講評もいただけるので、自分の音楽を追求できます。審査員の先生方によって意見の違いやいろいろな解釈があるのも勉強になります。以前は、派手なひびきのいい音が出ないのが悩みでしたが、2年生の後半から3年生では努力してひびく音を出せるようになり、講評でもでいい音が出ている、ひびいていると評価されて、たいへんうれしかったです。コンクールの参加はやりがいがあり、練習のモチベーションになるので、是非挑戦してほしいですね」と締めくくりました。

 

全国大会での廣瀬葵湖さんの演奏はこちら