5級

ショパン:マズルカ Op.7-1 変ロ長調

解説

マズルカとは、ショパンの生まれ故郷であるポーランドの⺠族舞踊であり、現在は54曲がショパンによるマズルカとして知られています。彼はマズルカを創作意欲の向くままに作曲したと言われていますが、当時これらの作品はしばしば非芸術的であると評されることがありました。というのも、ショパンはマズルカのテンポを自由に伸び縮みさせて演奏しており、これは保守的な作曲家たちには受け入れ難いものだったのです。この奏法はテンポ・ルバート(盗まれたテンポ)と呼ばれ、ショパンの作品には多く見られます。このOp.7-1は、ショパンのマズルカの中で最もよく知られており、まさに「ダンスをすることの楽しさを感じさせる」(ハネカー)楽曲です。

執筆者:山本大地

参考演奏