5級

アルベニス:タンゴ Op.165-2

解説

19世紀後半を生きたイサーク・アルベニスの作品は、生誕地であるスペインの⺠族音楽から影響を受けていることで知られています。組曲「エスパーニャ(スペイン)」の中の二曲目であるタンゴは、アルベニスの全作品中で最も広く親しまれているものです。タンゴという名称ではありますが、私たちがイメージする、いわゆるアルゼンチン・タンゴではなく、以前からスペインで知られていたキューバの舞曲、ハバネラで書かれています。また、ピアニストのゴドフスキーによる技巧的な偏作や、クライスラーによるヴァイオリン用編曲、その他多数の編曲版が存在し、この楽曲の人気の高さをうかがい知ることができます。

執筆者:山本大地

参考演奏