5級

サティ:ジュ・トゥ・ヴ(君が欲しい)

解説

エリック・サティは1866年のフランスに生まれました。彼は、いわゆるBGMの概念の創始者であるとも言われています。サティは自らの作品を「家具の音楽」と総称していましたが、これは主に酒場でピアノを演奏していたサティが、客の会話などの邪魔にならないような音楽、つまりは家具のように存在する音楽のことを指して言ったものです。また、彼は⻄洋音楽の伝統に反発し、明確な調性のない作品や、小節線や終止線を廃した作品を多く書き上げました。その反抗的な姿勢や革新的な作品は、多くの若い音楽家の尊敬を集めたといいます。この作品は、サティによるシャンソンを自身がピアノ編曲したものであり、彼の作品の中で最も知られたものの一つです。

執筆者:山本大地

参考演奏