7級

A.スカルラッティ:スケルツァンド ホ短調

解説

作曲者のアレッサンドロ・スカルラッティ(1660〜1725)は、イタリアの作曲家です。彼はオペラ、教会音楽、独唱曲を多く作曲し、特にオペラとカンタータで有名ですが、器楽作品も残しました。この曲の題である“スケルツァンド”とは“諧謔的に”、つまり軽快に、おどけて、戯れるように、という意味です。楽曲の性格を表す言葉であり、特定の形式や拍子、テンポの縛りはありませんが、バロック時代には声楽や器楽の軽い作品の題名として“スケルツァンド”を用いました。この曲も、おどけているというより軽やかさをイメージした作品であると言えるでしょう。高貴な雰囲気が漂う、優雅な曲想になっています。

執筆者:今井菜名子

参考演奏