7級

ハイドン:スケルツォ~ピアノソナタ 第3番 第3楽章 ヘ長調Hob.XVI:9

解説

“スケルツォ”とは“諧謔曲”という意味で、軽やかでいたずらっぽい性格の器楽曲を指します。バロック時代は軽い作品の題名に用いられていたのに対し、古典派以降はソナタや交響曲、室内楽曲の第 3 楽章または第 2 楽章として用いられることが多くなりました。舞踏的な性格を持つ軽快な中間楽章として、ハイドンが《ロシア四重奏曲》の中でメヌエットの代わりに導入したのが最初だと言われています。この曲も、とても明るく爽快で生き生きとした曲想です。9 小節目からの左手は、まさに冗談のような遊び心ある音形になっています。

執筆者:今井菜名子

参考演奏