7級

モーツァルト:ロンド ニ長調K.V.15D

解説

この曲はモーツァルトによって 1786 年に作曲されました。この年は、自身の代表作であるフィガロの結婚が完成した年でもあります。主題と副主題が交互に繰り返される形式“ロンド”が題名としてつけられていますが、モーツァルトが作曲したロンドは、いずれも決まった形式とは離れた自由な構成となっています。このニ長調のロンドは、ソナタ形式の特徴も加わった小ロンドソナタ形式との解釈が可能です。主題は明るく軽やかで、規則的な繰り返しと不規則的な場面を併せ持つ曲です。変化に富んだ調展開がいたるところにみられ、安定と不安定の繰り返しの中で曲は流れるように進んでいきます。何度も現れる主題が楽しい雰囲気を作り出しています。

執筆者:今井菜名子

参考演奏

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