7級

クレメンティ:ソナチネ ハ長調 Op.36-No.1 第1 楽章

解説

作曲者のクレメンティ(1752〜1832)は、作曲家でありピアニストで、教育の仕事にも携わっていながら楽譜の出版や楽器の製造にも取り組み、幅広いジャンルで活躍した音楽家です。この作品の含まれる曲集は、原題で《ピアノフォルテのための六つの段階的ソナチネ》と示されており、表現の幅を広げていくように、教育的な視点も持ち、細部まで考えて作曲されています。第 1 番であるハ長調は、ピアノを学ぶ人が必ず取り組む曲と言っても過言ではないほど有名です。“ソナチネ”とは小規模なソナタを意味します。とても簡潔な構成をもっていることがこの曲の特徴です。第 1 楽章は短いソナタ形式で、はっきりとした元気な曲想となっています。

執筆者:今井菜名子

参考演奏