7級

ブルグミュラー:バラード Op.100-15

解説

作曲者であるブルグミュラー(1806〜1874)は、ドイツに生まれパリに定住し、ピアノのためのサロン的小品や練習曲を多く残した作曲家です。彼はピアノ教育者として、国王の子供たちを教えるなど高い評価を得ておりました。誰もが楽しく取り組める彼の作品は、現在でもピアノ学習者に親しまれ弾き続けられています。曲の題である“バラード”とは“譚詩曲”という意味で、物語風の曲のことを指します。この曲はハ短調のシリアスな雰囲気を持ち、一定のリズムで刻まれる右手や、左手のメロディーに組み込まれた 6 度の跳躍、そして減和音によって高い緊張感が生まれています。ハーモニーの変化も多彩で、ドラマチックな一曲です。

執筆者:今井菜名子

参考演奏