2級

ショパン:練習曲 Op.10-5「黒鍵」

解説

1839年に作曲された変ト長調のエチュードです。右手がほぼすべて黒鍵を使用しており、ショパンはこの作品において黒鍵しか使わないことにこだわりを持ち、逆にそれ以外ではつまらないと考えていたようです。当時禁止されていた、親指で黒鍵を弾く演奏を、あえて実現させています。右手の軽やかな3連符進行と左手の和声的な伴奏との対比で、輝かしく、ヴィルトゥオーゾ的な響きのする作品となっています。

執筆者:竹本明星

参考演奏