2級

ショパン:スケルツォ 第2番 変ロ短調 Op.31

解説

1837年に作曲された、スケルツォ全4曲のうちの第2曲です。「スケルツォ」とは本来イタリア語で冗談、戯れ、という意味ですが、この作品は、何度も同じ音型が執拗に繰り返され、曲調はむしろ深刻です。技術上新しい試みを模索している点が「ユーモア」であるとも捉えられるでしょう。最初の緊張感のあるテーマを途中何度もはさみながら、語りかけるような美しい旋律、多声音楽のような和音が続き、最後は高音を鳴らして輝かしいフィナーレが飾られる、ヴィルトゥオーゾ的な響きのする楽曲です。

執筆者:竹本明星

参考演奏