2級

ドビュッシー:「子供の領分」より人形へのセレナード

解説

ドビュッシーが1906年~1908年にかけて作曲した「子供の領分」に収録されている第3曲です。エンマ・バルダックとの間に生まれた娘クロード・エマ、通称シュシュ(キャベツちゃん)に献呈されており、ドビュッシーは、シュシュを大変可愛がっていたと言われています。この曲は、夜に、窓辺で歌うスペイン風のセレナードを伴奏するギターやマンドリンを思わせる部分があります。また楽譜に、フォルテであっても曲全体を通してソフトペダルを踏むようにと指示があり、ドビュッシーがこの曲において音色にこだわっていたことがうかがえるでしょう。

執筆者:竹本明星

参考演奏