2級

ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ

解説

原ピアノ曲は1899年に作曲され、1910年にはオーケストラの編曲版も作られました。「パヴァーヌ」とは、ヨーロッパの宮廷で普及した、ゆっくりしたテンポの舞曲のことで、「亡き王女」は、ルーヴル美術館にあるスペイン王女の肖像画からインスピレーションを得たと言われています。フランスの作曲家シャブリエの影響が、あまりにわかりやすく表れているとして、ラヴェル自身のこの作品に対する評価は良くなかったと言われています。美しく大胆な和声が特徴的で、どこかノスタルジックな雰囲気も感じられます。エドモンド・ポリニャック公妃に献呈されています。

執筆者:竹本明星

参考演奏