2級

ラフマニノフ:ヴォカリーズ

解説

原曲は、1915年にピアノ伴奏付きの歌曲として作曲されました。「ヴォカリーズ」という、あえいおう、の母音を用いた歌詞のない発声練習法で歌われているのが特徴的です。その後、歌の主旋律も受け持つピアノ独奏版が出されました。言葉のないことが、かえって余韻の美しさを際立たせており、畳み掛けるような旋律と、ロシア音楽特有の愁いのある調べが印象的です。華麗な装飾を得意とする、コロラトゥーラ・ソプラノのネジダーノヴァに献呈されています。

執筆者:竹本明星

参考演奏