1級

ベートーヴェン:ピアノソナタ 第 23 番へ短調 Op.57「熱情」より第 1 楽章

解説

この作品はベートーヴェン中期の傑作と言われますが、その成り立ちには様々な説があります。一つには、ベートーヴェンが知人と散歩中に、楽想をつぶやいたり怒鳴ったりし、帰るや否やピアノにかじりついて弾き始めたのがこの曲であるとも言われますが、真偽のほどは定かではありません。名曲にまつわるエピソードには後世の人々により創作されたものが多く見られます。しかし、それは作品が人々に愛され続けている証左であるとも言えるでしょう。この「熱情Appasionata」の名も、のちの人により付されたものですが、「荒々しく狂喜するパッセージや、激しく動揺する旋律を支配している統御力」に満ちた楽曲をより印象付けることに成功しています。

執筆者:山本大地

参考演奏

冒頭譜例