3級

シューマン:幻想小曲集 Op.12 より 2.飛翔

解説

この曲は、1837年にシューマンによって作曲された、「幻想小曲集」の第2曲目にあたる曲です。飛翔というタイトルが付いているように、非常に力強く、羽ばたいていこうとする曲です。シューマンは、『きわめて急速に」という指示を書き残していて、とても早いテンポの中で、左右の力強い旋律が、追いかけるように次々と出てきます。力強く激しい中にも、転調しながら、シューマンらしい、甘く美しいメロディーが歌われるのが魅力的です。そして最後は、とても早いスピードで駆け抜け、8つの音の和音で締めくくられます。この曲は、幻想小曲集の中からこの飛翔だけを取り出して演奏されることの多い人気の曲です。

執筆者:河野百花

参考演奏

冒頭譜例