3級

シューマン:森の情景 Op.82 より 7.予言の鳥

解説

この曲は、ロベルト・シューマンが作曲した、全9曲からなるピアノ独奏曲集『森の情景』の第7曲目に収められています。4分の4拍子のト短調で書かれ、冒頭、倚音をたくさん使用した付点のモチーフが、登ったり降りたりを繰り返しながら、不協和の不思議な空気感を作り出しています。3部形式となっていて、中間部で長調に転調し、不気味さが突然払拭され、明るいコラール風の曲想が奏でられます。そしてまた初めの不気味なモチーフが現れ、静かに終わります。曲全体の不思議なモチーフは鳥が舞いながら、何かを囁いているようにも聞こえます。

執筆者:河野百花

参考演奏

冒頭譜例