3級

リスト:2つの演奏会練習曲より 森のささやき

解説

1862年~63年にかけてリストが、ローマで作曲した『2つの演奏用練習曲』の第1番として納められています。冒頭から、右手で、16部音符の三連符が曲の背景を作る様に奏でられ、その下でゆったりと息の長い美しい旋律が歌われます。次第に盛り上がっていき、メロディーがオクターブで高らかに歌われる様になり、クライマックスをむかえます。その後また再び冒頭の穏やかな空気になり、最後は静かに閉じられます。この曲は、『森のざわめき』とも言われるように、森の中の木々の音などを感じさせられる美しい曲です。技術的に難しい部分もありますが、多くの人に愛される曲の1つです。

執筆者:河野百花

参考演奏

冒頭譜例