3級

チャイコフスキー:四季 Op.37bis より 11 月「トロイカ」

解説

この曲は、音楽雑誌の企画依頼で、1875年~1876年チャイコフスキーによって作曲された、ロシアの一年の風物を各月ごとに12のピアノ曲で描写した作品集『四季』の、11番目の11月の曲として納められています。ロシアの詩人であるネクラーソフの詩をもとにして、作曲されました。トロイカとは3頭立ての馬車を意味します。馬が駆け出していくような即興性のあるリズムが、さまざまに変化していきながら、牧歌的な旋律が奏でられます。最後は、ピアニッシモで、馬がだんだん遠くへ行き、ふっと消えるようにして終わります。この曲は、『四季』の曲集のなかで1番有名な代表的な曲で、演奏される機会の多い作品です。

執筆者:河野百花

参考演奏

冒頭譜例