3級

ドビュッシー:アラベスク第 1 番

解説

この曲は、1888年ドビュッシーが26歳の時に作曲した、初期のピアノ作品『2つのアラベスク』の1番として納められています。『アラベスク」というのは、当時流行していた、アラビア風の模様や、曲線の美などを意味しています。この曲の、右と左の旋律が流れる様に一つの曲線を作りながら歌われる、音階などにもとらわれないドビュッシーらしいメロディーからは、音の旋律が絡み合ったような、美しいアラベスクの模様がイメージできます。音を紡いでいくような音符の美しさを感じられるこの曲は、多いの人に愛され、発表会や子供のコンクールの課題曲になるなど、演奏される機会の多い一曲の一つです。

執筆者:河野百花

参考演奏