3級

シャブリエ:絵画的小品より 第 10 番「スケルツォ・ヴァルス」

解説

この曲は、フランスの作曲家、アレクシス・エマニュエル・シャブリエが、1880年~1881年39歳~40歳の時に作曲した『10の絵画的小品』というピアノ小品集の中の終曲として納められています。『10の絵画的小品』は1曲ごと、個性的なキャラクターを持ち、シャブリエらしい世界観の曲集になっています。この10番は、思わず手を取り合ってステップを取りたくなるような軽快なリズムと、音域を効果的に使い、遠近感までも感じられる強弱のダイナミクス、そしてフランス的な明るくキラキラと輝かしい旋律です。初めから終わりまで、ワクワク感の止まらないこの曲は、シャブリエのピアノ曲の中でも特に人気で、演奏されることの多い一曲になっています。

執筆者:河野百花

参考演奏